ACIDMAN / Loop

速く激しい曲でバシバシとばす頭4曲、リズムと音の面白味を聴かせる中盤、そして最後に解放されたように許されたように暖かく優しいラスト。緻密で独特の透明感な音、抽象的で謎めいた宗教の賛美歌のような詞。Vo兼G、B、Ds、のスリーピースのロックバンド。詞や曲展開もいいんだけど、単純に聴いててハラハラする拮抗した楽器の音が気持ち良いスリルを醸し出していると思うのです。

ジャケットのアートワークからプロモのビジュアルも含めて、全て自分たちの思い描いた形になるように神経質にコントロールしているように見える。危ういね。要である大木君(Vo&G)とその他、という図式になってしまうのではないかと。現時点ではクラシックにも通じるような曲展開を保つ為に、他の2人も頑張ってるので大丈夫そうだけれども。

その大木君の二面性、「物事の始まりと終わりを歌うこと」「ガラス細工のようなギターを鳴らす事」両方をやりたいと思っているうちはACIDMANACIDMANのままでしょう。ギターを手放したkjのようになったら、どういった詞の世界へ特化していくのかも聴いてみたい気がするし、全てを自分で操るロビンやレニーになったらどうなのか。人ひとりの才能に期待しています。